中古の戸建てをリノベーション!デメリットを把握して失敗回避
一戸建ての購入と言えば、「新築の注文住宅を建てる」「新築の建売住宅を買う」「中古住宅を買う」という方がほとんどでした。さらに今では、「中古住宅を買って自分好みにリノベーションする」という方も増えてきています。
リノベーション(リノベ)をするメリットは、自分好みに設計できるにもかかわらず、新築よりも安く済むケースがあること。古民家のリノベ物件などを見ると、新築にはないオシャレなレトロ感に憧れますよね。
しかし、中古物件のリノベにはデメリットもあります。
この記事では、中古の戸建てをリノベする場合のデメリットについて解説します。
中古の戸建てをリノベーションするデメリット
そもそも中古物件の購入には、新築に比べて
・修繕費、維持費が高くなりがち
・欠陥保証期間が短い
といったデメリットがあります。
そしてリノベの場合はそれに加え、以下のようなデメリットがありますので注意が必要です。
「思い通りのリノベができない上に、予算が膨れ上がってしまった!」といった、悲しい事態にならないよう、しっかり理解しておきましょう。
想定外の修繕費・補修費がかかることがある
中古物件の購入前には、住宅診断(インスペクション)などで物件の状態を調査します。リノベ前提の場合はさらに、希望するリノベに耐えうる物件かどうかも確認するでしょう。
しかし実際に工事が始まると、「壁を壊したら、思いがけず傷みが激しかった」といったことも起こり得るのが現実です。
想定外の修繕費・補修費がかかる可能性があることは、頭に入れておきましょう。場合によっては、予定していた通りの工事ができない、工期が延びるといったこともあります。
購入してから住めるまでに時間がかかる
中古住宅を購入してそのまま住むなら、すぐに住み始められます。
しかしリノベする場合、その工事期間中は住めません。現在の家に住み続ける、近所に仮住まいの家(マンスリーマンション、ホテル、親類の家など)を探すといった方法を採ることになります。
一般的に工期は4~6ヶ月ほどですが、その間、場合によっては二重に住居費がかかることになります。予定よりも工期が延びることもあるので、予算には余裕を見ておきましょう。
リノベーションしながら住むのは無理?
「二重コストは避けたいし、スケルトンリノベーション(すべて解体・撤去して間取りから自由に設計するリノベーション)ではないから、住みながら工事はできないの?」と、考えるかもしれません。
もちろん、それも不可能ではありません。小規模なリノベや居住スペースを確保しながら進められるようにプランを組めば、それもアリでしょう。
但し、騒音やホコリが気になる、施工業者が常に家の中で作業していて気疲れする、お風呂やトイレ、キッチンが使えない期間の対処など、「住みながらリノベ」ならではの悩みや課題があることは覚悟しておく必要があります。
リノベ済みの中古物件を購入する際の注意点
新築にはこだわらないけど、真新しさは欲しい。
リノベ物件には憧れるけど、自分のセンスには自信がない。
そんな方は、「リノベ済みの中古物件の購入」も選択肢のひとつになります。
自分でリノベするよりもラクですが、注意点があります。
それは、欠点を見つけづらいこと。まるで新築のように内装が一新されたピカピカの住居を目にすると、どうしてもチェックが甘くなってしまうのです。
しかしリノベ物件の多くは表層リノベーション(骨組みや基礎部分は触らない、表面だけのリノベーション)で、構造部分は中古です。
マンションでは共用部の状態や臭いで劣化を確認できますが、戸建てではそうもいきません。戸建てのリノベ物件のチェックは、より慎重になってください。
信頼できる業者を見つけるのが肝心!
中古の一戸建てを買って、自分だけの理想の住まいに作り変える。リノベーションには、新築では味わえないワクワク感があります。
想定外のことも起こりやすいですが、リノベに挑戦するなら、多少のハプニングは楽しむくらいのマインドで臨むほうがよいでしょう。
しかしそうは言っても、「新築の注文住宅にしておけばよかった!」と後悔するほどの状況になると、楽しむどころではありません。
物件探し、住宅診断、リノベーションの企画・設計・施工と、それぞれの工程で安心して相談できる業者をパートナーに選ぶことが大切です。
最初から最後まで窓口を一本化できる「ワンストップリノベーション」も多くなっていますが、各工程ごとに信頼できる業者を探すのもいいでしょう。
ゼロから自力で探さなくても、「お願いしたいと感じる施工業者に不動産業者を紹介してもらう」というような形で縁を繋ぐこともできます。
自分だけの理想のリノベ住宅実現に向けて、妥協せずがんばってくださいね。