リフォームと建て替えはどちらを選ぶ?メリット・デメリットを解説!
建物の経年変化が気になったり家族構成が変化したりして、既存住宅の改修工事を検討する場合にリフォームか建て替えかで悩む方がいます。結論ですが、将来設計や建物の状態に応じてどちらを選ぶべきかが変わります。そのため、適切な方法を選べるようになりましょう。
この記事では、リフォームと建て替えのメリット・デメリットについて詳しく解説します。
【比較表】リフォームと建て替え
リフォーム | 建て替え | |
既存住宅を活かす | 工事の前提 | 既存住宅を解体する |
約300~3,000万円 | 費用相場 | 約2500万円~4,000万円 |
仮住まい費用・登記費用・引っ越し費用 | 諸費用 | 解体費・仮住まい費用
引越し費用・登記費用 |
1週間~5ヵ月 | 工期 | 6ヵ月~8ヵ月 |
制約あり | 間取り | 制約なし |
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メリット |
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デメリット |
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リフォームとは
リフォームとは基礎部分を残し、部分的に改修・修理・増築(減築)することをいいます。壁紙の張り替え工事や水回り設備の交換などの小規模工事、スケルトンリノベーションなどの大規模工事など、工事内容や規模は問いません。建物の基礎を残したまま行われる改修工事は「リフォーム』に該当します。
メリット
リフォームは部分的補修のため、工期が短くて費用が安くなります。補修箇所によっては、居住しながらの工事も可能で、仮住まいを探す必要がありません。
従来の家と大きく雰囲気が変わることもないため、思い出が詰まった住宅の雰囲気を維持できます。
リフォーム減税制度があり、各種税金の軽減措置が受けられることもメリットです。
デメリット
リフォームは基礎部分を残した改修工事となるため、建て替えと比較すると間取りの自由度が低いです。スケルトンリフォームを希望しても、建物の構造上の問題で壁が撤去できない部屋もあります。
また、部分的補修を行うだけでは、建物の耐用年数は大きく延びません。そのため、末永く既存住宅に住む予定の方や、子世帯へ住まいを引き継ぎたい方にはリフォームは不向きです。また、基礎部分が劣化している場合は、補修工事費が高額となるため気をつけてください。
建て替えとは
建て替えとは、既存住宅の基礎も含めて全てを解体し建て直すことをいいます。基礎部分を取り除くことがリフォームとの大きな違いです。
メリット
建て替えの大きなメリットは自由設計です。将来の生活を見据えた間取りで新築住宅を建てることができることが魅力です。新築住宅を建てれば、築年数がリセットされます。
また、新築住宅には10年間の瑕疵担保保証が付いているため、長期的に住む予定がある方に向いています。また、建物を建て替える場合は住宅ローンが組めるため、低金利で多額の資金が借りられます。(金融機関によってはリフォームでも低金利の住宅ローン利用が可能です)
デメリット
建て替え費用は、約2,500万円~約4,000万円と高額になります。また、既存住宅を解体して新築住宅を建て直すため、約半年の工期が必要です。また建て替え工事期間の仮住まいを探したり、仮住まい費用もかかります。
また、土地・建物を所有していれば、必ず新築住宅に建て直せるわけではないため注意してください。再建築不可に該当する土地では、建て直しができません。事前に既存建物の登記を確認しておきましょう。
リフォームと建て替えはどちらを選ぶべき?
リフォームと建て替えの特徴をご紹介してきましたが、どちらを選ぶべきなのでしょうか?
リフォームがおすすめの人
30年、50年と長く住む予定がなく、建物の改修工事費用を安く抑えたい方は「リフォーム」がおすすめです。
また、将来的に建て替えを検討しており、それまでは部分補修で既存住宅に住むという考えの方もリフォームがおすすめです。老後に暮らす住宅で、子供や孫に住宅を引き継ぐ予定がないなどの場合はリフォームを検討するとよいでしょう。
建て替えがおすすめの人
改修工事を予定している既存住宅に長く住みたいと思っている方は「建て替え」を検討しましょう。また、子供や孫に住まいを引き継ぎたいと考えている方にも建て替えがおすすめです。建て替えをすれば、築年数がリセットできます。また、現在の耐震強度の家にできて安心感が抱けるでしょう。
補足:専門業者に相談をしよう
リフォームと建て替えは、建物の基礎の状態を見てから決めましょう。建物の基礎の状態が悪ければ、リフォーム前に補修する必要があります。その結果、建て替え費用と差額が出ないケースもあります。
そのため、リフォームと建て替えに悩んだら、既存住宅の基礎を専門業者に見てもらいましょう。
また、将来設計や予算を説明して、どちらの方法が良いかアドバイスをもらってください。
まとめ
今回はリフォームと建て替えのメリット・デメリットについて解説しました。将来設計や建物状態によって、既存住宅の改修方法は異なります。そのため、既存住宅をリフォームすべきか?建て替えるべきか?と悩んだ場合には専門業者へ相談してみてください。自己判断をせずに、建築会社に相談をすれば、最適な方法が見つかるはずです。