バリアフリーリフォームの種類&正しい業者の選び方
高齢者や妊娠中の方、小さな子どもの家庭内事故は多いです。このような事故リスクを下げるために、快適に暮らせるユニバーサルデザインの住宅が人気を集めています。
とくに、老後の暮らしを見据えてバリアフリーリフォームをする方が多いですが、どのような工事があるのでしょうか?ここでは、バリアフリーリフォームの種類と正しい業者の選び方について分かりやすく解説します。
バリアフリーリフォームのメリット
バリアフリーリフォームを行うことで、どのような効果が得られるのでしょうか?ここでは、バリアフリーリフォームのメリットについて解説します。
家庭内事故を減らせる
階段・段差での転倒やお風呂で溺れるなどの家庭内事故の件数は、年間1万件以上(※1)です。家庭内事故でも、特に大けがに繋がりやすい転倒・転落事故を防止するために、勾配を緩やかにしたり、手摺りを設置したりするなど、対策をしましょう。このようなバリアフリーリフォームを行うことで、家庭内事故を未然に防止できます。
(※1)参考:国立保険医療科学院統括研究官の報告書による家庭内事故件数
体への負担を減らせる
加齢に伴って、身体機能も低下します。階段の昇降がきつく感じてしまうこともあるかもしれません。このような身体の負荷を軽減するために、ワンフロアで暮らせる間取りに変更する方も多いです。身体の負担の少ない生活動線の住宅にリフォームすれば、老後の暮らしは快適なものとなります。
メンテナンスがラクになる
基本的に住宅のメンテナンスには目安があります。10年目に床・壁紙の内装のメンテナンスを行う必要があり、20年目に水回り設備や屋根のメンテナンスをする必要があります。将来の暮らしを見据えたタイミングで、バリアフリー工事を行っておけばメンテナンスがラクになります。そのため、老後の暮らしを考えるタイミングでメンテナンスを行う人が多いです。
バリアフリーリフォームの種類
バリアフリーにするメリットについて理解して頂けたと思いますが、実際に、どのようなリフォームがあるのでしょうか?次に、バリアフリーリフォームの種類について解説します。
手摺りの設置
手摺りの設置は、転倒・転落を防止するために必要不可欠なバリアフリーリフォームです。手摺りをDIYで設置する方もいますが、手摺りには力が加わるため、専門業者に取り付けてもらってください。
段差の解消
寝たきり高齢者の多くの原因が、太腿骨頚部骨折です。このような骨折は、段差に躓いて転倒することで起こります。そのため、将来の暮らしを見据えて段差の解消を欠かすことができません。高齢者が安心・安全に暮らすために段差解消も検討してみてください。
床材の変更
転倒・転落防止で検討したいバリアフリーリフォームとして、床リフォームも挙げられます。滑り止め効果のある床材や、クッション性、断熱性を兼ね備えたクッションフロアがバリアフリーの床に向いています。
断熱工事
ヒートショックによる心筋梗塞や脳梗塞にも気を付けなければいけません。ヒートショックとは、急激な温度変化によって、血圧が大きく変動することをいいます。ヒートショックの防止のために、断熱性に優れた窓の設置や断熱リフォームを行う方もいます。
設備の交換
バリアフリーリフォームでは、設備の交換も人気です。多機能な設備を導入すれば、暮らしが快適になります。また、車椅子に乗ったままで利用できるトイレなども販売されているため、希望に応じた設備交換を検討してみましょう。
建具の交換
居室のドアの種類は「開き戸」「折れ戸」「引き戸」があります。多くの住宅では、シンプルな形状で掃除がしやすい開き戸が採用されていますが、車椅子移動などを見据えたときには、引き戸に交換する必要があります。
照明器具の交換
加齢による視力・色覚などの視覚機能低下から、手元で作業などをする場合には若者の約2倍の照度が必要とされており、照度を上げることで視力向上を図ることができます。
照明器具を交換して照度を上げたり、手元灯やデスクライトを併用したりするバリアフリー工事も人気です。また、階段や廊下にフットライトを設置すれば、夜も足元を照らすことができ、転倒・転落防止につながります。
間取り変更
高齢者の方は身体機能が低下するため、階段を使わずに済むようにワンフロアで生活できる間取りに変更する方も多いです。ワンフロアで暮らせる家では快適に過ごすことができます。
バリアフリーリフォームの業者の選び方
バリアフリーリフォームの工事について理解して頂けたと思います。実際に、バリアフリーリフォーム工事を依頼したい場合は、どのような基準で業者を選べば良いのでしょうか?ここでは、バリアフリーリフォームの業者の選び方についてご紹介します。
実績が豊富なリフォーム会社を選ぶ
リフォーム業者は、得意分野と不得意分野があります。小規模の補修工事を得意とする業者もあれば、大規模工事を得意とする業者もあります。そのため、住宅のバリアフリーリフォームを依頼する場合は、その実績を豊富に持つ業者を選びましょう。、どのような工事をすれば良いか具体的な提案をしてくれるはずです。
複数社から見積書を取得して比較する
バリアフリーリフォームの実績を豊富に持つ業者を見つけたら、必ず、複数の業者に見積依頼をして、内容や金額を比較検討してください。また、信頼できる担当者であるかを見極めましょう。
助成金に関する知識を持つリフォーム会社を選ぶ
バリアフリーリフォームには助成金が利用できます。介護保険の住宅改修費制度や市区町村の住宅改修費制度があります。また、バリアフリーリフォームを行うと、減税制度が適用できます。このような制度に詳しく、最適な提案をしてくれる業者を選びましょう。
まとめ
今回は、バリアフリーリフォームについて解説しました。バリアフリーリフォームは、さまざまな工事があり、住宅の間取りやライフスタイルの状況などによって、最適な工事は異なります。そのため、バリアフリーリフォームの実績を豊富に持つ専門業者に依頼をして、最適な提案をしてもらってください。