床リフォームを行う前に知りたい|費用相場・工期・ポイント
家具の配置移動で床を傷めてしまったり、床材の経年劣化が気になったり、部屋の雰囲気を変えたいなどの理由で、床リフォームを検討する方がいます。床材にはさまざまな種類があります。床材ごとに特徴が異なり、空間の印象が大きく変わるため、それらを理解してリフォームを行いましょう。ここでは、床リフォームの費用相場や工期、ポイントについて解説します。
床リフォームの特徴
床リフォームを行う場合に気になるのは、費用と工期ではないでしょうか?まずは、床リフォームの特徴についてご紹介します。
1.施工方法
床リフォームの施工方法は「重ね張り」と「張り替え」の2種類があります。それぞれの施工方法の特徴を理解しておきましょう。
(1) 重ね張り
床の下地が良好な状態であれば、重ね張りが行えます。重ね張りは、工期も短縮でき作業中の音も発生しません。そのため、集合住宅の床リフォームの際に採用されます。しかし、フローリング分の厚みが出るため、場所によって躓きやすくなるので注意が必要です。
(2)張り替え
床の土台や下地材も改修が必要な場合は、重ね張りは行えません。湿気が原因で床が浮いていたり軋んでいたりした場合は、張り替えを行います。既存の床材を剥がす必要があるため、費用と工期がかかりますが、床下の確認や床の高さを維持できるなどのメリットもあります。
2.費用相場
床リフォームの費用は床材によって異なりますが、平均費用相場は以下の通りです。
重ね張り工事 | 張り替え工事 | |
フローリング | 約5万円~15万円 | 約10万円~20万円 |
クッションフロア | 約4万円~6万円 | 約5万円~10万円 |
フロアタイル | 約5万円~7万円 | 約6万円~10万円 |
カーペット | 約4万円~6万円 | 約5万円~12万円 |
畳 | – | 約7万円~20万円 |
※6畳を想定した床リフォーム費用相場です。
3.床材の耐用年数
床材の耐用年数の目安は以下の通りです。耐用年数を迎える前でも床の汚れや痛みが気になる場合は床リフォームを検討しましょう。
工期 | |
フローリング | 約10年~15年 |
クッションフロア | 約10年 |
フロアタイル | 約10年 |
カーペット | 約5年~6年 |
畳 | 約10年~20年 |
リフォーム前に知りたい!床材の種類
床材は、主に5種類に分類することができます。それぞれの床材で特徴が異なるため、リフォーム前に理解をしておきましょう。
1.フローリング
フローリングとは、木質系材料使用した床材のことです。張り替えがしやすくメンテナンス性に優れていることから、多くの住宅でフローリングが選ばれています。また、フローリングは「無垢フローリング」と「複合フローリング」の2種類に分けられるため、リフォーム前に特徴を押さえておきましょう。
(1) 無垢フローリング
オークやパイン、ヒノキなどの天然木を丸太から切り出した状態で加工したフローリングです。天然木の温もりが感じられ、高い調湿効果が得られます。また、経年変化による味わいを楽しむことができるため、自然素材の家を好む方から人気があります。単層フローリングとも呼ばれます。
(2) 複合フローリング
合板や集成など下地材の上に木目調の化粧板やごく薄い天然木の単板を張り付けたフローリングです。使用する化粧板に応じて「挽き板」「突き板」「シート」の3つに分けられ、仕上がりや価格が変わります。また、遮音性や防水性など加工によって機能を持たせたフローリングもあります。
2.クッションフロア
クッションフロアは、塩化ビニール素材の床材です。防水効果があるため、キッチンや洗面化粧室などの床材によく使用されます。また、木目調やタイルなど、色や柄のバリエーションも豊富です。
3.フロアタイル
フロアタイルは、塩化ビニール素材のタイルです。クッションフロアと同じ塩化ビニール素材が使用されていますが、タイルの凹凸がリアルに再現されています。また、クッション性はないため、傷や汚れに強いという特徴を持っています。実際に、土足が許可されている空間で、フロアタイルが採用されることが多いです。
4.カーペット
カーペットは、繊維素材の床材です。断熱効果が高く、素足でも温かく感じられます。足触りが柔らかくて気持ちよく、防音性にも優れています。色彩のカラーバリエーションが豊富なため、部屋を演出するためにカーペットを選ぶ人も多いです。
5.畳
畳は、断熱性や保温性に優れていて、調質効果もある自然素材の床材です。天然のい草には、二酸化炭素やチリ、ホコリを吸引する力もあるため、室内の空気をキレイにしてくれます。
床リフォームを行う際のポイント
床リフォームを行う際には、ポイントがあります。キレイに仕上げるためにも、床リフォームを行う際のポイントを押さえておきましょう。
利用用途や場所に適した床材を選ぶ
床リフォームを行う際は、利用用途や場所に適した床材を選びましょう。キッチンや洗面化粧室など水を使用する空間では、防水性のあるクッションフロアやフロアタイルがおすすめです。また、寝室に使用するなら、断熱性や保温性、弾力性のある畳が良いでしょう。その場所に適した床材を選ぶことで、より暮らしが快適になるでしょう。
部屋のイメージに合う色を選ぶ
お部屋の印象を大きく変えるのが、床材の色です。同じ色のソファとラグマットを異なる色の床材に置くだけでもイメージはガラリと変わります。部屋全体の雰囲気、明るさや暗さ、インテリアにも大きな影響を与えるため、どのような空間にするかを良く考えて、床材を選びましょう。
耐用年数に応じてメンテナンスを行う
床材は10年に1度は、メンテナンスを行いましょう。メンテナンスをすることで、下地の状態を良好なままにしておくことができます。下地の状態が悪くなってしまうと、張り替え工事をしなければならず、リフォームに高い費用がかかります。そのため、必要に応じてメンテナンスを行いましょう。
補足:信頼できるリフォーム会社に相談をしよう
床リフォームをする際には、プロに下地の状態を確認してもらうことも大切です。そのため、床リフォームを行う場合は、信頼できるリフォーム会社に相談をして、最適なプランを提案してもらいましょう。
まとめ
今回は、床リフォームの費用相場と工期、ポイントをご紹介しました。床材は、主に5種類に分類されます。それぞれの特徴を理解した上で、床リフォームを行えば、現在の暮らしより快適になるでしょう。ぜひ、この記事を参考に、床リフォームを行ってください。